恵林寺(えりんじ)住職・古川周賢(ふるかわしゅうけん)さんがSWITCHインタビューに出演し、立川談春さんと対談します。

東大で哲学博士号を取得して仏門に入るという変わり種ですが、どのような方なのでしょうか?

結婚や家族などwiki的プロフィール、そして禅宗の恵林寺の場所やイベントや講演などに興味があったので調べてみました。

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古川周賢さんのプロフィール

名前:古川周賢(ふるかわしゅうけん)
出身地:岐阜県各務原市(山梨県甲州市在住)
生年月日:1967年
学歴:岐阜県立岐阜高等学校、早稲田大学第一文学部卒業
   東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究哲学専攻博士課程修了

古川周賢さんは、早稲田大学第一文学部を卒業後、東大の大学院に進学し、哲学を専攻し、1997年に修了、博士号を取得しました。

同年、大徳寺僧堂に掛塔(かた、仏門に入ることを意味する禅宗用語)します。

2010年に大徳寺を下山(離職すること)。

2011年に妙心寺退蔵院の徒弟を経て、同年、恵林寺副住職に就任。

2014年には恵林寺住職に就任します。

恵林寺(えりんじ)について

恵林寺は、正式名称を臨済宗妙心寺派恵林寺といいます。

禅宗のお寺ですが、禅は曹洞宗(そうとうしゅう)や臨済宗(りんざいしゅう)など、いくつかの宗派に別れます。

その中でも臨済宗は、公案(一休さんの禅問答ですね)を重視することが特徴です。

「片手で拍手すると、どんな音がするか」なんてことを問答したりします。

まさに「禅問答」ですが、このような問答をひたすら考えることによって、仏の教えを知り、悟りに近づくことができるとされています。

一方曹洞宗の方は、禅問答よりも、ひたすら座禅を組むイメージですね。

ちなみに古川周賢さんが掛塔(かた、仏門入り)した京都の大徳寺は、一休さんのいた禅寺として非常に有名です。

恵林寺は、あの武田信玄の菩提寺としても非常に著名で、戦国大名ファンの間では知る人ぞ知るお寺となっています。

信玄公宝物館には、武田信玄公ゆかりの品々が多く展示されており、全国からファンが訪れています。

一般向けに、毎週土曜日、午前6時から7時にかけて、坐禅会を催しています。

参加費は無料なので、観光の際はぜひ予定に組み入れてはいかがでしょうか。

恵林寺のアクセスや拝観時間などは以下のとおりです。

所在地:山梨県甲州市塩山小屋敷2280
拝観時間:午前8:30~午後4:30(年中無休)
拝観料:大人300円(恵林寺)、500円(信玄公宝物館)、700円(共通券)
※宝物館は、12月から3月は毎週木曜閉館

古川周賢さんの講座

古川周賢さんの公開講座が、東京・丸の内の三菱ビルの「慶應丸の内シティキャンパス」で実施されます。

開催概要は以下のとおり。
日程:2016年5/21、6/4、6/18、7/2、7/16、7/30(すべて土曜日)全6回
時間:13:30-17:00(3.5時間)
定員:25名
会場:慶應丸の内シティキャンパス
参加費:108,000円(消費税8%込)

テーマは、
第1回・第2回が「放下著」(捨てる修行)、
第3回が「無一物」(捨て切った先に見える世界)、
第4回が「己事究明」(本当の自分自身の姿を捉える)、
第5回・第6回が「禅問答の世界」です。

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古川周賢さんについて

古川周賢さんは、早稲田大学を卒業し、東大大学院で博士号まで取得するほどの知的エリートです。

ご本人は学生時代のご自身について、「頭でっかちで勉強ばかりしていた」と自己評価なさっています。

大学院では当初、キリスト教について研究していたそうですが、どうしても理解できないことがあり、「自分が勉強ばかりしているから理解出来ないんだ」と思うに至ったそうです。

それで、理屈ばかりの世界ではなく、実践の世界に飛び込むことが必要だ、と思い立ち、自分を変えるために大徳寺の道場に入門したのだそうです。

そんな理由だったのですね。

キリスト教に限らず、ある宗教が「理解できない」というのは、頭でっかちなどでなくても普通にあり得ることだと思います。

豊かな緑や水に恵まれた日本人には、砂漠地帯で、常に異民族からの侵入にもさらされるという、厳しい環境を生きてきた人たちによって信奉されるイスラムの教えは、なかなか理解しづらいでしょう。

逆にイスラムの人には「八百万の神」なんてそう簡単には理解できないでしょう。

ですので、古川周賢さんがキリスト教を理解できないのは、必ずしも頭でっかちのせいとは限らないと思いますが、とにかく古川周賢さんはそう思ったのですね。

そのような動機で飛び込んだ大徳寺では、本当に苦労の連続だったそうです。

怒られてばかりで、毎晩泣いてばかりいたそうです。

でも、それで逃げ出さないのが立派です。

5年ほど修行を続けると、ようやく一人前と思えるレベルにまで達することができました。

そうやって苦労したからでしょうか、「自分は教えるのがうまい」と自負する古川周賢さん。

「自分はダメなやつだったから、ダメなやつの気持ちがわかる。だから彼らの教え方が分かるし、引き上げることができる」のだそうです。

この修行時代を通じて「上も下もない」ことを悟ったと言いますが、超高学歴エリートにして、自分の弱さをよく自覚し、謙虚さを持ってこのような苦労を経た上でのこの言葉には、重みがあります。

しかし、一度「一人前」になってしまえば、持ち前の頭の良さやくじけない精神力の強さで、トントン拍子に昇進していき、ついに40代の若さで恵林寺住職に就任します。

古川周賢さんの結婚や家族は?

さて、気になる古川周賢さんの結婚についてですが、どうやら独身のようです。

もともと仏教では、出家した人は妻帯を禁じられており、古くは日本でもそうだったのですが、最近の日本のお坊さんには普通に妻帯者が多いです。

古川周賢さんの属する臨済宗も、特に妻帯を禁じているわけではないのですが、古川周賢さん自身は独身のようですね。

これから先のことは誰にも分かりませんが、現在までの古川周賢さんの生き方を見ている限りは、今後も結婚はせず、独身を貫くのではないかという気がします。

ひたすら自身の生活・人生を仏の道を極めることにかけ続ける古川周賢さん。

すでに「老大師」という敬称で呼ばれるほど徳の高い僧侶になっていますが、今後も精進を重ねて、もっと大きな存在になっていくのだろうと思います。

以上、古川周賢さんについてでした。

最後までお読みいただきありがとうございました。

立川談春さんについてはこちら

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