國村隼さんと韓国、韓国人との関係
國村隼さんを検索すると、「韓国」とか「韓国人」といった関連キーワードが出てきます。
国際派俳優ということもあり、韓国との関係はかなり強いみたいですね。
1996年公開の高橋伴明監督『セラフィムの夜』では在日韓国人の殺し屋・金村明を演じています。
また、2016年公開(日本では2017年)のナ・ホンジン監督の韓国映画『哭声/コクソン』では山に暮らす謎の日本人男を演じ、韓国で最も権威ある映画賞「青龍映画賞」で男優助演賞と人気スター賞の2冠を受賞しています。
2018年10月5日には「釜山国際映画祭」に審査員として招聘されましたが、この時の記者会見における旭日旗に関する発言が物議を醸しています。
「日本の海上自衛隊が済州島で行われる観艦式で旭日旗を掲げると主張して批判を浴びたことについてどう思うか」との質問を受け、「旭日旗は海軍伝統の旗と認識しているが、韓国人の気持ちを理解するべき。日本政府は他の問題でも保守的な立場を取っているが、個人的に望ましくないと考える」という趣旨の回答をした。
ただ、実際には國村隼さんは観艦式での旭日旗問題についてはまったく認識しておらず、質問した記者に問題の詳細を尋ね、その説明を踏まえた上で答えたのだそうです。
なので、國村隼さん自身がかねてからこのような考えを持っていたというよりは、記者の説明を半ば鵜呑みにし、それに寄り添う形(誘導される形)で発言した結果、上のような回答になったものと見ることができます。
一方の話しか聞かなければ、そうなりますよね。実際には「主張する」も何も、観艦式で軍艦旗(日本は旭日旗)を掲揚するのは国際儀礼として必須のことで、国際的には主張以前の当然のこととされています。
日本側の立場としては、そのような国際儀礼の常識に反するような、韓国側の旭日旗掲揚拒否の要望の方こそが非難の対象になっています。
國村隼さんは当時、この問題についてまったく認識していなかったので、当然この日本側の立場(というか国際儀礼の常識)を知らなかったはずです。
ですので、國村隼さんに非があるとは言えないでしょうね。非があるとすれば、国際映画祭のような場でそのような場違いな質問をした記者、そしてその質問を通してしまった映画祭にあると言えます。
実際、映画祭の2日後に、同映画祭の執行委員長は公式見解を発表。
「会見でさまざま質問が出るのは自然なことだが、審査員として来たゲストが精神的苦痛を受けることはあってはならない」
「國村隼氏は敏感な日韓関係に関する質問により誤解や憶測に悩まされている」
「会見を準備した立場として、こうした問題が起きたことを謝罪する」
「映画祭で政治的な意見が行き交うのはあり得ることだが、非常に敏感な問題からはゲストを守る必要がある。数十時間の討論が必要な問題について、会見中の短い問答でその意図を十分に伝えるのは難しい」
として、この問題を引き起こしたことについて謝罪しています。
とんだとばっちりを受けたかっこうになりましたが、國村隼さんはこの問題にも動じず、これからも国際派俳優として世界を股にかけて活躍していくことだと思います。
以上、國村隼さんについてでした。最後までお読み頂きありがとうございました。