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松本白鸚さんの弟・二代目中村吉右衛門さん。確執?

松本白鸚さんの弟は二代目中村吉右衛門さんです。

歌舞伎役者として『勧進帳』や『義経千本桜』での武蔵坊弁慶役が非常に有名ですが、一般には時代劇テレビドラマ『鬼平犯科帳』などで知られています。

松本白鸚さんと中村吉右衛門さんは、実の兄弟ですが、一緒の舞台に立つことはほとんどないと言われるくらい、不仲であるという説があるようです。

家系図をご覧いただくと分かりますが、2人の祖父である初代中村吉右衛門さんには息子がいませんでした。

そこで、一人娘の正子さんが、松本家に嫁ぐときに「男の子を2人は産んで、そのうちの1人に吉右衛門の名を継がせます」と父に約束したのだそうです。

そして、実際に正子さんは2人の男子を出産。次男である二代目中村吉右衛門さんは祖父である初代中村吉右衛門さんの養子に出されることになります。

こういう経緯があるため、松本白鸚さんと二代目中村吉右衛門さんの間には確執が生じたということが言われているようなのです。

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でも、本当なのでしょうかね?外野がそう邪推しているだけのようにも思えます。

歌舞伎のような血統が重要視される伝統社会では、何よりも跡取りの確保が優先されます。

しかし、子供は授かりものなので、どうしてもままならない場合も生じます。そういう場合に養子を取るということは、歌舞伎の世界ではしばしば行われることです。

そもそもこの養子縁組の話は、兄弟が生まれる前から決まっていたことであり、松本白鸚さんには何の責任もありません。

二代目中村吉右衛門さんは、幼い頃から大歌舞伎役者である養父のもとで厳しい修行を積み重ね、芸道一筋に精進してきました。そして、人間国宝にまで認定されています。

そんな生き方をしてきた人が、いつまでもそういうわだかまりを持つとは考えにくいのですが…

松本白鸚さんは若い頃から天才と呼ばれ、現在に至るまで歌舞伎はもとより、ミュージカル、演劇、テレビ、映画と多彩な活躍を続けています。

一方の二代目中村吉右衛門さんも天才と呼ばれましたが、歌舞伎がメインで、歌舞伎以外では『鬼平犯科帳』をはじめとするテレビ時代劇以外の現代劇などにはほとんど出演していません。

こういった違いも兄弟の確執の原因になっているという見方があるようですが、二代目中村吉右衛門さんは「歌舞伎が子供」と公言するくらい、根っからの歌舞伎役者ですので、そんなことを気にするとは考えにくいです。

以上、これほど偉大な2人の歌舞伎役者/俳優が兄弟で確執があるという噂を聞いて、その理由を調べてみたわけですが、単なる根拠薄弱な外野の憶測に過ぎないという印象です。

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