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阿久悠さんの遺産

阿久悠さんは、生前、歌詞印税だけで年間数億円稼いでいたと言われています。

かつて存在した「高額納税者番付」によると、2005年に1億9000万円、2004年に2億3100万円の収入があったのだとか。

ピンクレディーなどの全盛期の頃は、きっととんでもないことになっていたでしょうね。

自宅や仕事用のマンションなど、すべて含めると総資産は100億円に達すると見る人もいるみたいです。

実際の額は分かりませんが、いずれにしても庶民には縁のない、ケタ外れの額であることは間違いなさそうです。

阿久悠さんと山口百恵さんの関係

阿久悠さんといえば、日本歌謡史を作ってきた数々の歌手の作品を多数手がけてきた大作詞家として知られています。

しかし、なぜか、あの伝説的な昭和の歌姫・山口百恵さんの楽曲は一度も手がけることはなかったのだそうです。

これは非常に不思議なことで、これについては様々な憶測があったようですが、山口百恵さんや南沙織さん、キャンディーズなどの「育ての親」として知られる音楽プロデューサーの酒井政利さんが後年、その事情について次のように述べていました。

「本当のことを言いますと・・昌子ちゃんはいきなりヒットしてスターになり、淳子さんもすぐスターになり、第三の席に 百恵さんが当たったのですが 少々、出遅れた感がありました。時代は 暗い時代に入っていた頃で、百恵さんには 明るい歌より 暗い歌の方が似合うのではないか?と判断して アンチ阿久悠で行こう!!・・となったわけです。百恵さんが引退してなかったら 阿久さんに大人の歌を百恵さんに依頼していたでしょうね」

舞台裏でそんな判断があったのですね。

ちなみに、2人は非常に親しい間柄だったそうで、山口百恵さんが売れ始めると、阿久悠さんが酒井政利さんに「ピンクレディーで勝負を挑んできた」ことを、酒井さんは苦笑しながら述懐しています。

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阿久悠さんの最高傑作の名曲とは?

阿久悠さんは、数々の名曲を生み出した大作詞家で、その数は5000曲以上と言われています。

当然のことながら、そのすべてを列挙することはできませんが、2014年時点で最も売れた曲は以下のとおりです。

1位:UFO(ピンク・レディー)
2位:サウスポー(ピンク・レディー)
3位:北の宿から(都はるみ)
4位:ウォンテッド(ピンク・レディー)
5位:モンスター(ピンク・レディー)
6位:青春時代(森田公一とトップギャラン)
7位:渚のシンドバッド(ピンク・レディー)
8位:また逢う日まで(尾崎紀世彦)
9位:時の過ぎゆくままに(沢田研二)
10位:勝手にしやがれ(沢田研二)

また、日本レコード大賞では、

1971年 また逢う日まで(尾崎紀世彦)
1976年 北の宿から(都はるみ)
1977年 勝手にしやがれ(沢田研二)
1978年 UFO(ピンク・レディー)
1980年 雨の慕情(八代亜紀)

の5度の受賞をしています。これは歴代の作詞家で最多記録となっています。

他にも、「宇宙戦艦ヤマト」「津軽海峡・冬景色」「せんせい」「あの鐘を鳴らすのはあなた」など、日本人なら誰もが一度は聴いたことがあるであろう名曲を数多く手掛けています。

どれも日本歌謡史に燦然と輝く名曲揃いで、その中で最高傑作を決めることなど、本当は無理なのかもしれませんが、阿久悠さんご本人は、沢田研二さんの「時の過ぎゆくままに」が最高傑作だと考えていたのだそうです。

以上、阿久悠さんについてでした!