桂歌丸さんの病気
桂歌丸さんは、2016年5月に『笑点』が50周年記念を迎えるとともに、体力の限界を理由に勇退しています。
その後も現役の落語家として高座に上がり続けているものの、酸素吸入器の装着が欠かせないなど、体調は万全とは言いがたいようです。
近年は度重なる怪我や病気に悩まされてきました。
2014年の入院歴
2014年3月29日には、慢性閉塞性肺疾患(COPD)と肋骨骨折により入院。
COPDというのは、気管支の炎症や肺胞の破壊などが進み、呼吸困難やせき・たん、喘息様の症状が出る疾患で、主に長年の喫煙習慣により引き起こされます。
桂歌丸さんは若い頃から50年以上も喫煙を続けてきており、それが仇になったようです。
数メートル歩くだけでも息切れがするほど呼吸がつらく、車椅子や酸素吸入器が欠かせない状態なのだそうです。
なお、このときは4月28日に退院しています。
2014年5月7日には帯状疱疹で入院。その退院からわずか9日後のことでした。
帯状疱疹は水ぼうそうのウイルスにより引き起こされます。
子供の頃に水ぼうそうにかかると、治癒してもウイルスは体内に潜伏し続けます。
ウイルスは体力・免疫力が低下した時に表に出てきて、刺すような痛みのある小さな水ぶくれが帯状にあらわれます。
この時は5月22日に退院しています。
2015年の入院歴
2015年1月5日には、インフルエンザで入院。2週間ほどで回復したとのことです。
2015年6月1日に、背部褥瘡(じょくそう)の手術を受けるため入院。褥瘡とはいわゆる「床ずれ」のことです。
寝ている時に、長時間同じ部位に圧力がかかり続けると、その部位の血流が滞り、酸素や栄養が行き渡らず、細胞が壊死してしまいます。
これは寝たきりや麻痺などで、寝ている間に体位を変えられない人にできるものです。
桂歌丸さんは、体重が30kg台とのことですので、かなり筋力・体力が低下していたものと考えられます。
6月9日には退院します。
6月14日、体力低下により再入院。このとき腸閉塞と診断され、治療を受けます。
腸閉塞とは、何らかの原因で腸が塞がってしまう病気ですが、桂歌丸さんの場合は非常に稀なケースで「痩せすぎ」が原因なのだそうです。
まず、十二指腸は、上腸間膜動脈と大動脈というふたつの血管に挟まれる形で位置しています。
しかし、通常は脂肪がクッションの役割を果たしており、この2つの血管による圧迫を緩和しています。
ところが、桂歌丸さんの場合は、痩せすぎで脂肪が少なすぎたため、この2つの血管に直接挟まれることで腸が圧迫され、腸閉塞になってしまったのだそうです。
そのため、桂歌丸さんは鼻から脂肪を注入して脂肪を増やすという治療(経腸栄養)を受けたとのことです。
なお、この時は7月11日に退院しています。
2016年の入院歴
7月27日に腸閉塞治療のために再入院。
2017年の入院歴
1月2日に肺炎で入院。18日に退院。
4月16日に細菌性肺炎で再入院。5月13日に退院。
6月3日に左肺炎慢性呼吸不全の急性増悪により入院。14日に退院。
9月12日に誤嚥(ごえん)性肺炎で入院。22日に退院。
2017年に入ってからは肺炎による入院が目立つようになっています。
桂歌丸さんは、現在も現役で酸素吸入器を装着しながら高座に上がり続けています。
桂歌丸さんにとっては、落語は生きることそのものなのでしょうね。それでも、本当に、くれぐれも無理のないようにと願わずにいられません。
以上、桂歌丸さんについてでした。最後までお読み頂きありがとうございました。