高齢化社会でますます重要性が増す在宅ケア・在宅医療の分野でご活躍される新田國夫(新田国夫、にったくにお)医師。
東日本大震災や熊本地震などの被災地における高齢者や障害者の在宅ケア・在宅医療で注目されていますが、この分野では四半世紀前から先駆者として第一線を走り続けています。
そんな新田國夫さんの病院や経歴や著作などについて調べてみました。
新田國夫さんのプロフィール
名前:新田國夫(にった・くにお)
出身地:岐阜県
生年月日:1944年
学歴:1967年早稲田大学第一商学部卒業、1979年帝京大学医学部卒業
新田國夫さんは、1944年岐阜県生まれ。
早稲田大学第一商学部を卒業しますが、その後、帝京大学医学部に入学。卒業後は帝京大学医学部附属病院第一外科に入局します。
新行徳病院外科部長をへて、1990年、東京都国立市に医療法人社団つくし会新田クリニックを開院します。
さらに、1998年に通所リハビリテーション施設である、ふれあい倶楽部を、2000年に居宅支援事業所を相次いで開所します。
その後も現在に至るまで、本業の高齢者地域医療に尽力するかたわら、全国在宅療養支援診療所連絡会会長、NPO在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク理事、国立市医師会会長、北多摩医師会副会長、明治大学兼任講師など、様々な役職を兼任し、超多忙な日々を送っています。
また、
「家で死ぬための医療とケア―在宅看取り学の実践」(医歯薬出版)
「口から食べる”を支える―在宅でみる摂食・嚥下障害、口腔ケア」(南山堂)
「安心して自宅で死ぬための5つの準備」(主婦の友社)
「食べることの意味を問い直す―物語としての摂食・嚥下」(クリエイツかもがわ)
など、著書も数多く著しています。
新田國夫さんの病院
名称:医療法人社団つくし会新田クリニック
所在地:東京都国立市西2-26-29
診療時間:
平日(月~金)9:00~18:00
土曜日 9:00~13:00
日曜日 9:00~12:00(第3・第5日曜日休診)
訪問診療/月曜日~金曜日、その他随時
アクセス:JR南武線「矢川駅」より車で約3分(約800m)、JR中央本線「国立駅」より車で約5分(約1500m)
新田國夫さんと在宅医療
新田國夫さんは1944年生まれで、一度早稲田大学の第一商学部を卒業なさっています。
その後、医師の道を志すようになり、帝京大学医学部に入学。外科医としてキャリアをスタートさせます。
しかし、やがて来る高齢者社会にも関わらず高齢者ケアの不備を目の当たりにした新田國夫さんは、高齢者の在宅医療の道を模索します。
そして、ついに1990年、東京都国立市に新田クリニックを開院します。
今でこそ高齢者の在宅ケアは浸透しつつありますが、当時の医療界は「病気は病院で治すのが常識」という空気でした。
訪問診療という発想は、同業者にはなかなか理解されなかったようです。
しかし、新田國夫さんと、その志を同じくする仲間の医師たちの尽力もあり、次第に定着していきます。
1992年にはついに訪問看護に診療報酬が認められ、1994年には24時間体制の往診の診療報酬が格段に向上し、2000年に介護保険制度が施行されるなど、高齢者の在宅ケアの環境は確実に良くなってきています。
新田國夫さんはその先駆者的な存在とも言える方です。
そう考えると、すごい人ですよね。
新田國夫さんのクリニックでは、在宅での高齢者の看取り率は実に90%くらいなのだだそうです。
これはすごいことです。
と言うのも、新田國夫さんの診療を受ける高齢者のほとんどは、延命治療で長く生きるよりも、家族に看取られながら家で最期を迎える、という選択肢を取っていることになるからです。
在宅医療では、医療者側の態勢もそうですが、それと同じくらいに患者や患者家族の意識も重要になってきますからね。
時代の流れ、ということでしょうが、その流れを作るのに大きな貢献をしたのが、この新田國夫さんです。
そう考えると、本当に頭が下がる思いです。
認知症や独居のお年寄りの場合は?
ちなみに、90%の看取り率というのは、新田國夫さんのクリニック全体の平均で、「末期がん」患者の高齢者に限れば、ほぼ100%の在宅看取り率になるようです。
認知症の場合はそれよりも下がるようですが、それでも、独居であっても看取りは可能なのだそうです。
自費でヘルパーさんを雇ってもらって、24時間いつでも看取れるように態勢を整えるというのです。
もちろんお金は掛かるのですが、新田國夫さんが患者の家族や後見人と相談して、予算と費用を天秤に掛けながら、最善のケアを提供しているのだとか。
その結果、訪問介護だけでなく、ケアマネージャーやデイサービス等を組み合わせて、認知症や独居の患者の看取りも万全を期しています。
ここまでするものなんですね(驚
国立市近辺の高齢者やその家族にとっては、本当に心強い限りですよね。
新田國夫さんのような高い志を持った医師が、全国の地域にもっと増えてくれるといいですよね。
介護は地域社会でするもの、という意識は年々高まってきていますので、きっとその流れは実現するのだと思います。
その流れに医療者の側から先鞭をつけた先駆者であり、現在も第一線で活躍する新田國夫さん。
知れば知るほど頭が上がりません汗
以上、新田國夫さんについてでした。
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