NHKスゴワザに世界最速自転車を設計する日本のプロジェクトチームが参加し、オランダと対決します。
その自転車の設計を担当した技術者が池上敦哉(いけがみあつや)さん。
どのような方なのか、経歴や大学などwiki的プロフィールについて興味があったので調べてみました。
池上敦哉さんのプロフィール
名前:池上敦哉(いけがみ・あつや)
出身地:東京都中央区(愛知県犬山市在住)
学歴:早稲田大学高等学院、早稲田大学理工学部卒業
所属:ヤマハ発動機、Zero to Darwin Projectチーム代表
池上敦哉さんが世界最速自転車にたどり着くまで
池上敦哉さんは1960年代半ばに、東京に生まれ育ちます。
池上敦哉さんが子供の頃は、ちょうどスーパーカーが流行っていたのですが、池上敦哉さんは「みんなと同じはつまらない」と、あえてバイクにのめり込むことになりました。
そして、子供ながらに本格的なバイクの専門雑誌を読み込み、技術的な知識を身に付けていたのだそうです。
そして、その知識を活かして、中学生の頃には、捨ててあったバイクを拾って、自分で修理してエンジンが動くようにしたり(!)していたそうです。
やはりこういう世界レベルになる人は、子供の頃から違いますよね。
あまのじゃく、反骨的な理由から始まった「バイク好き」ですが、それを世界レベルの技術にまで高められるというのは、本当に非凡です。
似たようなきっかけから始まった人で、爬虫類動物園iZoo(イズー)の園長である白輪剛史(しらわつよし)さんがいます。
さて、そんなバイク少年だった池上敦哉さんは、早稲田大学高等学院を経て、早稲田大学理工学部に進学しますが、当然のようにバイクのサークルに入ります。
しかし、「エコラン」のサークルという、これまた独特のチョイスでした。
エコラン、というのは、エコなラン、つまり決められたガソリンの量でいかに長距離を走れるかを競うレースです。
そのサークルにあった車体のフレームの溶接が目にとまった、というのがきっかけだそうです。
あまのじゃくな理由でスーパーカーよりもバイクを選んだ、池上敦哉さんらしい理由ですよね。
しかし、この選択が、池上敦哉さんの人生を形作っていくことになります。
その後、指導教官からの誘いがきっかけで、ソーラーカーの国際大会に興味を持つようになります。
そして1990年のオーストラリアの国際大会で、みごと3000キロの長距離を完走します。
このときは順位を度外視していたのですが、参加するからにはやはり優勝したいもの。
そのときの海外チームのレベルの高さにうちのめされた池上敦哉さんでしたが、その後早稲田大学を卒業し、ヤマハ発動機に就職した後も、ソーラーカーの技術開発に余念がなく、東海大学と組んで、ついに2009年、2011年の国際大会で優勝を果たします。
本業の合間に半ば趣味のような形でやっていたと言う池上敦哉さん。
「趣味」でこのようなレベルにまで達するのが、本当にすごいです。
池上敦哉さんは、バイクやソーラーカーでは、主に車体設計に興味があり、その方面をずっと担当していたわけですが、このような知識と経験の蓄積を、さらに自転車に活かすことを考えるようになりました。
それが、スゴワザでも取り上げられる「世界最速の自転車」です。
バイクはガソリン、ソーラーカーは太陽光が動力源ですが、この自転車は純粋に人力のみを動力源としています。
なので、畑違いと言えば畑違いですが、池上敦哉さんはあくまでも車体設計が専門なので、このような領域の横断も(簡単ではないでしょうけれど)可能なわけなのですね。
世界最速自転車の国際大会
さて、池上敦哉さんらが手掛ける世界最速自転車の大会ですが、毎年9月に、アメリカ・ネバダ州で開催される「ワールド・ヒューマン・パワード・スピードチャレンジ」です。
ルールは8キロメートルの直線をひたすら加速し、最後の200メートルの最高速度を計測する、というものです。
レースの様子を撮影した動画があります。
速いですね。時速130キロを超えているそうです。人力だけでこんなスピードが出せるものなんですね。
2016年度の今回が、日本チーム初参加ということで、そのチームを率いるのが、池上敦哉さんというわけです。
今回のスゴワザでは、オランダチームに挑みます。
オランダは強豪です。上の動画の2013年に世界記録を出したレーサーは、オランダ人です。
オランダでは、自転車が日本以上に根付いており、首都アムステルダムでは人口より自転車の台数の方が多いと言われるほどの自転車王国です。
自動車事故の多発、そして石油危機によるガソリン不足など、自動車社会の持つリスクに反発する声が高まった結果、代替移動手段として自転車の利用が定着していったそうです。
オランダ人は子供のころから自転車に親しんでおり、その環境もあって、オランダは自転車競技が非常に強いのです。
ちなみに余談ですが、自転車とスピードスケートは、使う筋肉やその使い方が似ているので、オランダはそのままスピードスケート王国にもなったわけですね。
両競技で優れた実績のある選手と言えば、日本では橋本聖子さんが有名ですよね。
脱線してしまいましたが、スゴワザの対戦相手・オランダは強敵です。
池上敦哉さんたちが、どのようにこの強敵に挑むのか、期待が膨らみますね。
以上、池上敦哉さんと世界最速自転車大会についてでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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