ニンゲン観察!モニタリングで「バブリンガル」という、赤ん坊の発する音声(喃語)を大人にも分かる言葉に翻訳するニセ機械が出てきます。

バブリンガル(のようなもの)は実在するのか、しないのか。

興味があったので調べてみました。

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バブリンガルは実在するのか?

結論から言うと、少なくとも日本国内には出回っていないようです。

バブリンガルという言葉が出てきたのは、2002年にタカラトミー社・インデックス社・日本音響研究所の共同開発した「バウリンガル」以降のことになるようです。

バウリンガルとは、要は「犬語の翻訳機」です。

犬の鳴き声(バウ)をマイクを通じて機械で日本語で翻訳し、液晶画面に表示するというものでした。

しかし、実際には細かなニュアンスまでを表現するわけではなく、あくまでもフラストレーション、威嚇、自己表現、楽しい、悲しい、欲求といった、ざっくりとした感情として翻訳するものでした。

かなり斬新なアイデアで、予想外の売れ行きを示し、最終的には約30万台も売り上げたそうで、そのバカバカしさやユーモアから、2002年度のイグノーベル平和賞を受賞します。

その後、猫の鳴き声を翻訳する「ミャウリンガル」なる機械が同じタカラトミーから発売されています。

ミャウリンガル 白
ミャウリンガル 白

そして、噂によると、バウリンガル発売の2年後に、韓国で赤ん坊の声を翻訳する「バブリンガル」が開発された、ということらしいのですが、真偽のほどは確かめられませんでした。

ただ、日本では明治大学の荒川薫教授が、赤ん坊の泣き声の周波数を解析することで、泣いている理由を察知できる翻訳機の開発に取り組んでいたらしいです。

注射の後(痛い時)、ミルクを飲む前(空腹時)、寝る前(眠い時)の3つの場合の泣き声をそれぞれ分析すると、周波数が異なることが判明したそうです。

荒川薫さんがこのアイデアを思いついたのは、自分自身が子育ての時に、赤ん坊が泣く理由が分からなくて苦労したからなのだそうです。

ただ、それから10年以上経っても実用化したという話を聴きませんので、技術的に難しかったり、開発コストが掛かり過ぎるのかもしれませんね。

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バブリンガルの是非

「バブリンガル」で検索すると、実際にはそういう機械がないにも関わらず、赤ん坊の気持ちがなかなか理解できない子育てママさんが、冗談で「バブリンガル欲しい~」みたいな使われ方をするみたいです。

ただ、一方で、赤ん坊の意味のなさない音声である「喃語」は、意味を理解できなくても、オウム返しに真似をするなりして、親がしっかり反応を返すことが大事だとも言われています。

自分の音声に周囲がしっかり反応するという経験をした赤ん坊は、自分の存在が認められていると感じ、それがコミュニケーション能力の発達につながるのだそうです。

ですので、「バブリンガル」のような「便利な」機械が定着したりすると、失われるものも大きいのかもしれませんよね。

とは言え、どうしても困ったとき、「ここ一番」というところで使う、というのはアリかもしれません。

モニタリングのような「太ったら彼氏が~」なんて内容を赤ん坊が考えていたらびっくりですけどね^^;

以上、バブリンガルの真相についてでした!