女優・酒井若菜さんといえば、最近ではマッサンの演技が注目されましたよね。

さらに、2016年2月に出版された対談本「酒井若菜と8人の男たち」では、その文才も話題になりました。

「酒井若菜と8人の男たち」を読む機会に恵まれたので、さっそく個人的な感想・書評を述べてみたいと思います。

酒井若菜と8人の男たちの感想・書評

酒井若菜さんといえば、最近対談集「酒井若菜と8人の男たち」を出版したことが話題になりました。

タイトルだけを見ると、男性遍歴の暴露本みたいな雰囲気ですが、実際にはそのようなものではなく、今までの女優人生・芸能人人生の中で、酒井若菜さんにとって特に存在の大きい8人の男性との対談本です。

酒井若菜さんが「お兄さん」と呼んで慕うマギーさんから始まって、

マギーさん
ユースケ・サンタマリアさん
板尾創路さん
山口隆さん
佐藤隆太さん
日村勇紀さん
岡村隆史さん
水道橋博士さん

といった、芸能界の第一線で活躍し続ける方たちと綴る、親密な雰囲気ながらも真面目な対談集になっています。

ざっと読んだところ、くだけた雰囲気で、プライベートな話を少しだけ挟みつつも、全体として見ると、俳優・芸人としての仕事観や人生観など、お互いの信念や理想のようなものが、一見それほど自己主張しないような形でぶつかり合い、混ざり合い、化学反応を起こしているといった印象を受けました。

皆さん一流の職業人だけあって、フラットな口調ながらも、自分の仕事にとても強い信念と自信を持っていることがうかがえて、「言葉にとても力があるな」と感じました。

一番初めのマギーさんとの章は、「私のほぼ実兄」と呼ぶだけあって、口調も内容もいくぶん距離が近い雰囲気でしたが、2人目以降は若干距離感がある印象でしたね。

やはり、子供の時から知っている近所のお兄さんとか学校の友だちなどではなく、仕事で知り合った先輩たちなので、まあ当然かなとは思いましたけどね。

個人的に圧巻は水道橋博士さんとのエピソード

個人的には特に引っかかるところもなくスルスルと読み進めていったのですが、最後の水道橋博士さんとの対談の直前に掲載されていた文章には非常に感銘を受けました。

酒井若菜さんがある番組の収録で控室にいたところ、外から自分のことを話している声が聞こえてきました。

その声は、酒井若菜さんの出演しているCM、そして酒井若菜さんのことをバカにする内容のものだったのです。

CMで酒井若菜さんが言う「忙しくて~」のセリフに対して「何が『忙しくて』だ。暇なくせに」といった具合でした。

悪口が終わった後、怒って外に出て、誰が言ったのか確かめようとしましたが、すでにそれらしき人影はありませんでした。

その後、隣の控室にいた水道橋博士さんが出てきて、酒井若菜さんに「あのCMよかったよ」と声を掛け、さらに「特に『忙しくて』のところがね」と続けます。

水道橋博士さんのこの言葉を聞いて、酒井若菜さんは確信しました。

あの悪口の声の主はこの人だ、この人はこうやって私のことをからかっているんだと。

それから水道橋博士さんとは長いこと(10年以上も!)会うことはなかったそうです。ところが・・・

このエピソードの顛末から、特に最後の対談相手として、水道橋博士さんを選んだのですね。

個人的にはこの部分の文章が一番訴える力が強くて、酒井若菜さんがいちばん正直に自分を出している部分だと感じました。

このエピソードを知った上で水道橋博士さんとの対談を読むと、これまでの水道橋博士さんに対する見方も変わり、また酒井若菜さんという人間・女性・女優の成長や変化を追うこともできて、とても楽しむことができました。

率直に言って、酒井若菜さんにはこれまでそれほど関心はなかったのですが、この本を読んで俄然興味が湧きました。

文才のある人だなあと感心しながら読んでいたのですが、向田邦子さんが大好きで、その著作をたくさん読んでおり、他にもSFやサスペンス、歴史小説、純文学など、幅広く読書をしている、本が大好きな方と知り、納得しました。

酒井若菜と8人の男たち 酒井若菜と8人の男たち

酒井若菜さんに興味のある人もない人も、楽しめる本だと思います。

以上、酒井若菜さんと8人の男たちについての感想・書評でした!

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